以前、こちらの記事で「初めての英語プレゼン」を乗り切る5つのステップをご紹介しましたが、今回は続編として、プレゼン後の質疑応答について取り上げていきます。
質疑応答はプレゼンにつきものですが、プレゼンが「自分→相手」の発信であるのに対し、質疑応答は「相手⇄自分」の相互発信になるので、プレゼンそのものよりも難易度が上がります。しかし、準備は可能です!ここでは、その5つのステップをご紹介していきます。
ステップ1 想定問答を準備しておく
プレゼンが完成したところで、想定問答を考えましょう。まずは単純な質問を想定すると意外と役に立ちます。
プレゼンする本人は内容を知り尽くしているため、プレゼン内容を前提とした質問を想定してしまいがちですが、初めてプレゼンを聞く人は80%くらいしか理解できていないことも多いのです。そのため、残りの20%についての質問が出るわけです。回答の際は、冒頭に下記のように添えると質問者も納得してくれるはずです。
As I explained in the presentation, …
プレゼンでも説明しましたが…
As shown on page 5 of the presentation materials, …
プレゼン資料の5ページ目に記載の通り…
ステップ2 「質疑応答タイムは最後」と宣言
プレゼンを始める前に、質疑応答をどのタイミングで受け付けるか話しておくとやり取りがスムーズになるでしょう。
プレゼン中に随時質問を受け付けるというやり方もありますが、
・プレゼンの流れが止まってしまう
・覚えていたことが飛んでしまう
といったハプニングが起こりがち。質疑応答はプレゼンが終わった後に受けると決めておくのがおすすめです。
If you have any questions, please raise your hand after the presentation.
質疑応答がある方はプレゼン後に手を上げてください。
If you have any questions, please send them via chat after the presentation.
質疑応答がある方はプレゼン後にチャットで送ってください。
※最近はオンライン上でのプレゼンの機会も多いと思います。そういう場合は上記のように言ってもよいでしょう。
ステップ3 質問内容を繰り返して確認する
相手の質問内容を誤解したまま回答してしまうと、思わぬ齟齬が生じます。長い質問や、複雑な内容の質問だったら、まず質問の内容を自分で繰り返して言って、相手に確認することをお勧めします。Are you saying …? という言い回しが便利です。
Are you saying that you do not understand the way we make the budget?
我々の予算の立て方がわからないとおっしゃいましたか?
ステップ4 質問内容が分からなかったら分かるまで聞く
相手の質問内容がよく分からないということもよくあります。自分が緊張していて内容が耳に入ってこない場合もありますし、相手の英語の発音が聞き取りにくいという場合もあります。
日本語でも、相手の質問の意味を何度も聞くのは気が引けるものですが、英語だと尚更ですね。でも、ここが頑張りどころです。自分が理解できるまで、何度も聞き返してください。
せっかくプレゼンを行っても、質問をよく理解しないまま適当に答えてしまうと、相手への誠実さを疑われかねません。何度も確認するのは相手にきちんと耳を傾けていることを示す行動でもあるのです。以下のようなフレーズを使って丁寧に対応しましょう。
Could you repeat that?
もう一度おっしゃっていただけますか?
I’m sorry, I didn’t hear what you said.
すみません。おっしゃっていることが聞こえませんでした。
I’m sorry, you spoke a little too fast for me to follow. Could you say that again more slowly?
すみません、少し早過ぎてついて行けませんでした。もう一度、ゆっくりおっしゃってもらえますか?
Excuse me, what does it mean by “XXXX”?
失礼ですが、「XXXX」とはどういう意味ですか?
※XXXXの部分に意味を確認したい単語を入れる
ステップ5 質問に即答できない場合は「メールで送ってください」
相手からの質問の内容に即答できないこともあるでしょう。また、4回も5回も聞き直したけれど結局質問の内容が分からなかったということもあるでしょう。そこでプレゼンをストップさせないためには、「別途、個別に対応します」と伝えて、一旦、切り上げるのが得策です。口頭だと解決が難しそうな場合は、メールなどの文書で改めてやり取りするのがおすすめです。
I’m sorry, I will answer the question separately, so could you send the question by email later?
申し訳ないのですが、その質問については別途対応しますので、後ほどメールで質問内容を送ってもらえますか?
****
質疑応答の対応について一通り想定ができたら、オンライン英会話Camblyのレッスンでネイティブ講師と質疑応答の練習をしてみてください。ネイティブ講師と一緒に何度も練習すれば、本番でも自信を持って回答することができるはずです!