何かを断らなければならないシーンは多々ありますよね。プライベートでは「今夜飲みに行こうよ!」と誘われたときなど、ビジネスでは「来年はこの計画案で行こう」と提案されたときなど……。
都合が悪かったり賛同できなかったりした場合でも、「ごめん、また今度」とか「その計画は今回は見送ろう」などとやわらかく伝えたいところです。
英語圏ではYesとNoがはっきりしているとよくいわれますが、“No”とダイレクトに言ってしまうと、相手が「拒絶された」と感じてしまう点は日本と同じです。
今回はプライベートやビジネスシーンでの、英語での丁寧な断り方を見ていきましょう。実は英語には、柔らかく断る表現がたくさんあるんですよ。
プライベートで使える断りの表現
I can’t make it
都合がつかない
“make it”は「頑張って都合をつける」「何とかして参加する」、といった意味があります。それに”I can’t”(できない)が付いているので、「都合がつかないんだ」とか、「参加できないんだ」という意味になります。断りの言葉の前に感謝の言葉を添えると相手に対する配慮が更に深まります。
▶︎例文
Let’s go to my house at 5!(5時にウチに来なよ!)
Thank you so much. But I’m sorry I can’t make it today.(ありがとう。でもごめん、今日は都合がつかないんだ)
I’ll think about it
考えておく
「考えておく」という意味でも使われますが、丁寧なお断りという意味で使われることも多いです。日本語のニュアンスと似ていますね。
▶︎例文
I’m gonna play golf with Troy next week. Why don’t you join us?(来週、トロイとゴルフに行くんだ。一緒にどう?)
Thanks. I’ll think about it.(ありがとう。考えておくよ)
I’ll have to pass
遠慮しておきます
“pass”は「見送る」という意味があります。”have to”は状況的に従わざるを得ないという意味がありますので、「見送るしかないんだ」というニュアンスになります。
▶︎例文
Let’s go skiing on this weekend.(今週末スキーに行こうよ)
I appreciate the gesture but I’ll have to pass because I sprained my leg last week.(ありがたいんだけど、遠慮しておくよ。先週足を捻挫しちゃったんだ)
“gesture”は誰かに対する提案や誘いの意味で、”I appreciate the gesture”で「ありがたいのですが」という言い回しになります。
Take a rain check on
先延ばしにする
“rain check”はもともとスポーツの試合などの雨天順延のチケットを意味する言葉ですが、これが派生して”take a rain check”は一般的に先延ばしにすることを意味するフレーズとしてよく使われます。
▶︎例文
I’m sorry, but I have to take a rain check on today’s dinner to finish my work.(すみません。仕事を終わらないので今日の夕食の約束は延期します)
仕事で使える断りの表現
I’m not sure
よく分かりません
直訳すると「確信が持てません」となりますが、「分かりません」の丁寧な言い方として使われます。” I don’t know”と言うと「知りません」という意味で少しぶっきらぼうに聞こえてしまいますので、丁寧に答える際に重宝する言い回しです。
▶︎例文
Mr. Tanaka is supposed to participate in this meeting. Don’t you know where he is?(田中氏はこのミーティングに参加することになっています。彼がどこにいるか知りませんか?)
I’m not sure.(よく分からないんです)
I’m afraid not
恐れ入りますが、そうではないと思います
“I’m afraid”は「怖い」という意味もありますが、「せっかくですが」「恐縮ですが」「恐れ入りますが」「残念ですが」という意味もあります。
▶︎例文
Do you think we can achieve the sales target this year? (今年の売上目標には到達すると思いますか?)
I’m afraid not.(残念ですが、到達しないと思います)
I must decline
断らざるを得ない
“must”は”have to”と同様に「〜せざるを得ない」というニュアンスがありますので、「状況的にそうするしかない」という意味合いを持たせる表現となります。
▶︎例文
I’m afraid but I must decline your offer of employment in light of personal reasons.(恐縮ですが、一身上の理由によりお仕事のオファーを断らざるを得ません)
Won’t work for us
上手くいかない
ここで使う“work”は「仕事する」という意味ではなく、「上手くいく」「機能する」という意味で使われます。相手の提案に対して「それでは上手くいかない」と言って正面から拒否するのを避ける表現として便利です。
▶︎例文
We have to execute the plan proposed by the Marketing Headquarters immediately.(マーケティング本部が提案した計画を直ちに実行しないといけない)
Unfortunately, I think the plan won’t work for us.(残念ながら、その計画では上手くいかないと考えています)
いかがでしたか? どんなシチュエーションであっても、断る言葉は口に出しにくいものです。今回挙げた例の他にも英語には丁寧に断る表現は数多くあります。先ずは自分が使いやすいと思う表現をすぐに口に出せるように身につけながら、少しずつバリエーションを増やしていくと英語での円滑なコミュニケーションが上達していきます。
オンライン英会話Camblyのネイティブ講師に、具体的なシチュエーションを伝えつつ最適なお断り表現を聞いてみるのもおすすめですよ!