英語を話す時ってなかなか簡単に言いたいことが言えないことがありますよね。質問されて「あれも言おう」「これも説明しなきゃ」と思っても、焦るばかりで結局出てくる答えは「Yes.」の一言だけ。そして後から「あぁ言えば良かった」「こんな表現もあったのに」と後悔してみたり。
そんな時は、「シンプル・イズ・ベスト」! でも、具体的にはどうすればいいの?と思いますよね。今回は、なぜ上手く言葉が出てこないのか、そしてそれを改善するために「シンプル・イズ・ベスト」をどう実行したらいいのか、をご説明したいと思います。
日本語で考えたままを英語にしようとしていませんか?
なかなか言いたいことがスッと言えないことの原因の1つに考えられるのが、日本語で考えたそのままを英語にして言おうとしたり、日本語で話している時のように細かい情報まで伝えようとしたりしていること。
でも、それってよくよく考えると、けっこう大変な作業じゃないでしょうか? だって、高度な能力を持つ日本語を、ずっと経験値の少ない、しかも言語体系が全く違う言語(英語)に置き換える、ということだから。
「いや、そんな『高度な能力を持つ日本語』なんて……」と謙遜される方でも、実はかなりの日本語の経験値を持っているんです。日本語の蓄積は若い方でも十数年、大人なら数十年に及びます。起きている時間を16時間とすると、それを365日、20歳の方なら10万時間以上の蓄積があることになります。
では、今の英語の能力を英語ネイティブに換算すると? 中学校で英語を学ぶ時間が約350時間、高校でも学校によりますが、平均で450時間ほど。それに追加で、大学などで勉強したり、自分で学習したりしたとしても……なかなかネイティブには及びませんよね!
つまり、英語を話す時って、高いレベルの日本語を、どうかすると幼稚園レベル(悲しい!)の英語に落とし込んで話している、ということなんです。
だから重要なのが「シンプル・イズ・ベスト」!
でも、心配には及びません。そこで大事になってくるのが、「シンプル・イズ・ベスト」のマインドセット。
日本語を話している時のように、思ったことを全て細かいところまで100%答えようとするのではなく、必要最低限の10%をまず答えることを意識すること。あれもこれもと盛り込むのではなく、コアのところだけ取り出して答えるようにする。
要は、まずは1文スッと答えられるようになるのを意識してみる。1文がスッと言えるようになると精神的な余裕が出てくるので、話すことへの抵抗感が減ると思います。
もちろん、切り捨てられた残りの90%が言えなくて、「あそこは、もうちょっとちゃんと説明できれば、より伝わったのになぁ」とモヤモヤするかもしれません。しかし、そこは潔く諦める。でないと、次に進めないからです。それよりも、スッと答えられるようにして、気持ちの余裕を作ることをぜひ意識してみてください。
ただし、単語だけで答えるのではなく、「主語+動詞+目的語」などの「1文で答えること」は忘れないでください。単語だけで答えてしまうと、なかなかその癖が抜けづらいのと、聞く側からはかなりぶっきら棒な返答に聞こえてしまいます。
ネイティブも日常会話の7割はシンプルな英語を使っている
そして、ごくシンプルな表現を意識すること。最初は、「こんな幼稚な返答で恥ずかしいな」と思えるかもしれません。
でも、最初から難しいことを難しく言ってしまおうとすると、うまく英語にすることができずに、相手に通じなくて「?」という顔をされることもしばしば。そうすると、英語を話すことに抵抗が出てきてしまったり、話すことが億劫になってしまいがち。
それに、実は英語ネイティブでも7割ほどは、いわゆる「中学英語」と呼ばれるシンプルな英語で話しているのです! 実際、イギリス人の講師がこう言っていました、「日本人は難しい単語を日常会話で使いがちだけど、ネイティブはあまり使わないね。例えば“increasingly(ますます、いよいよ)”とかは使わない、”more and more”と言うよ」。
1文でスッと答える練習を繰り返すと複雑なことも言えるように
スッと1文が口から出るようになったら、次はがんばって2文で伝えることを意識してみてください。10%しか言えなかったことを20%言えるようにする。その努力を積み重ねていくと、言えることが増えていき、段々と複雑なことが説明できるようになったり、細かなところまで伝えられるようになったりします。
すると、会話することが「楽しい」と感じられる時間が増えていきます! やっぱり話す相手と「通じ合う」ことが、コミュニケーションの醍醐味の1つですよね!
ぜひこの心構えを活かしながら、オンライン英会話Camblyで「言いたいことを、シンプルな1文でスッと言えるようにする」練習からスタートしてみてくださいね!