36年前の大ヒット映画『トップガン』の続編、『トップガン マーヴェリック』が5月27日から公開となり、新型コロナが収束傾向にあることや、主演のトム・クルーズが公開に合わせて来日したこともあって、劇場は連日満員の盛り上がりを見せているようです。映画.comによると、公開17日で日本の動員観客数は283万人、興行収入は43億円を突破したとのこと。
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今作も、前作と同じくアメリカ海軍が舞台。トム・クルーズ演じる主役のピート・“マーヴェリック”・ミッチェルが教官としてミッションに加わり、エリートパイロット養成学校、通称「トップガン」を卒業した若手パイロット達を育成していくというストーリーです。
今回は、『トップガン マーヴェリック』に登場する、海軍や航空関連の英単語やフレーズをまとめました。映画を観る前の予習にもよし、観た後の振り返りにもよし。ぜひお楽しみください。
海軍士官の等級は10段階ある
今回、主役のマーヴェリックはCaptain(大佐)という階級にいます。アメリカ海軍では下記の通り士官は通常、Admiral(大将)からEnsign(少尉)の階級があり、Captain(大佐)の等級は上から5番目です。
マーヴェリックは士官のランクでは真ん中の少し上という位置付けになっています。前作で主役のマーヴェリックのライバルだったトム・“アイスマン”・カザンスキーは今回Admiral(大将)となっています。因みに前作でマーヴェリックはLieutenant(大尉)でした。
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Admiral(大将)
Vice Admiral(中将)
Rear Admiral, Upper half(上級少将)
Rear Admiral, Lower half(下級少将)
Captain 大佐
Commander(中佐)
Lieutenant Commander(少佐)
Lieutenant(大尉)
Lieutenant Junior Grade(中尉)
Ensign(少尉)
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戦闘機の通称は「雄猫」や「スズメバチ」
前作に続き本作でも、アメリカ海軍の実際の戦闘機や空母の迫力ある映像が見せ場となっています。登場する特徴的な機材をご紹介します。
Aircraft Carrier(航空母艦)
海軍は海を主戦場としますが、広い海を航続距離に限りのある航空機でカバーするには限界があります。そのため航空母艦に航空機を積み、航空機は航空母艦から離着陸します。本作に登場するのはNimitz-Class Aircraft Carrier(ニミッツ級航空母艦)と呼ばれる原子力を動力とする航空母艦で、世界最大級のものです。
Aircraft Catapult(カタパルト)
通常、飛行機は2kmほどの滑走路を走行して時速300-400km程度まで加速してから離陸します。それくらいの速度がないと揚力が得られないためです。しかし航空母艦の滑走路はたったの300m程度、加速距離としては不十分です。そこで登場するのが、戦闘機を強制的に押し出して加速する装置、Aircraft Catapult(カタパルト)です。
カタパルトは滑走路にある一本のレール上を動きます。戦闘機の前輪をこのカタパルトに引っ掛け、離陸時にエンジンの加速と同時にカタパルトの強力な力で戦闘機を押し出します。これによって短い滑走路でも飛行に十分な時速を得ることができるのです。
アメリカの航空母艦のカタパルトは15トンもある戦闘機を2秒で時速300kmまで加速させる力があります。スポーツカーのポルシェでも時速100km出すのに3~4秒かかりますから、カタパルトはとても強力な装置であることが分かりますね。
Tomcat(トムキャット)
前作でマーヴェリック達は「F-14」、通称Tomcat(トムキャット)という戦闘機に乗っていました。tomcatとは雄猫という意味です。1974年から運用され2006年に退役したので、前作公開時には最新鋭の戦闘機でした。
Super Hornet(スーパーホーネット)
そして今回マーヴェリック達が乗るのは「F/A-18E」、通称Super Hornet(スーパーホーネット)という戦闘機です。hornetはスズメバチのことなので、いかにも攻撃力が高そうです。1999年に運用が開始され、今もアメリカ軍にて現役で使用されています。
飛行機でよく聞くフレーズも登場
飛行機に乗り込み、we will be taking off shortly.(当機はまもなく離陸いたします)というアナウンスが流れると、なんだかワクワクしてきますよね。映画にも、take offやlandingなどなじみあるフレーズも出てきますが、なかには絶対に遭遇したくない状況で使うようなフレーズも……。
take off 離陸する
landing 着陸
altitude 高度
swoop up 急上昇
swoop down 急降下
bird strike バードストライク
bail out パラシュートで緊急脱出する
swoop downには、「鳥などが獲物に襲いかかる」という意味があります。The eagle swooped down on the rat. (鷲がネズミに襲いかかった)のように使います。
bird strikeとは、鳥が飛行中の飛行機にぶつかる現象です。敵機を探知するレーダーを積んでいても、空を飛ぶ鳥を全て避けるというのは難しいようですね。
bail outは、保釈する、逃げ出す、などさまざまな意味を持つフレーズですが、航空用語では「飛行機からパラシュートで緊急脱出すること」を意味します。
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世界的に大ヒットしている本作ですから、オンライン英会話Camblyのネイティブ講師でも、『トップガン マーヴェリック』を観た人は少なくないはず。レッスンのなかで話を振ってみたら、盛り上がるかもしれませんよ!
Have you watched “Top Gun: Maverick”?
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